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個人的にWebアクセシビリティ熱が高まっているので、この場で発散させてください

Webアクセシビリティ

こんにちは、
フロントエンドエンジニア坂本です。

タイトルの通り個人的にWebアクセシビリティへの想いが高まっているので、この熱い想いを忘れないため、ここに書き留めます。

※ 特に、Webアクセシビリティのためのテクニックや、メソッドなどをまとめた記事ではなく、「俺はこんなことがあってWebアクセシビリティに取り組みたいんだ!」みたいなことしか書いていないので、ご了承ください。
すでにWebアクセシビリティに取り組んでおられる方は優しい目でご覧ください。

結論。何が言いたいかというと…。
「レイアウトのためだけに生成されるdivにまみれた邪悪なマークアップから、別れを告げたい」
「やっぱり、理想的なマークアップを追い求めたい…。」
「インターネットってみんなのものだよね!」
などという思いからなるWebアクセシビリティ熱いぜ!っていう話です。

Webアクセシビリティとは…?

手っ取り早くいうと、「どんな人でも閲覧できるWebサイトを作ろうぜ!」っていう考え方です。
老若男女関わらず、障害を持っていてもそうでなくても、Webに詳しくなくても詳しくなくても、どんなデバイスからでもとにかく誰でも閲覧できる!っていう。

割とWebアクセシビリティが話題に出されるときは、「視覚障害を持ってる方でもWebを閲覧できるように」と言うことを例に出されている感じがしますね。
個人的には、「Webもバリアフリーに!」っていう考えよりも「インターネットってみんなのものだよね!じゃあみんな使えるようにしようぜ!」っていう立場です。(言ってることが同じ様な気もするんですが…。)

この高まりの原因

ここで、なぜ坂本のWebアクセシビリティ熱が高まったのかの話。

その1 『インクルーシブHTML+CSS&JavaScript』

一番のきっかけはこの書籍です。

img

インクルーシブHTML+CSS JavaScript: 多様なユーザーニーズに応えるフロントエンドデザインパターン

業界におけるもっとも根深い間違いは、Webに対してほぼ相容れない印刷物のデザイン原則を当てはめていることです。

ヘイドン・ピカリング (2017). インクルーシブHTML+CSS&JavaScript 太田良典・伊原力也(監訳) ボーンデジタル p11

この一文にしびれました。
そして、Webデザインに対して抱いていたモヤモヤの正体が一つ明らかになった気がします。

そう、
Webって閲覧される環境が一定ではないんです。
みんながみんな全く同じ様に見れるわけがないんです!(表示環境によって表示の差異は真逃れないという意)
…てこと、なんですよね。

特に最近では、やれスマホだやれタブレットだ、PCにしてもひと昔前の小さいディスプレイだったり、4Kのでっかいディスプレイだったり、デバイスのバラエティがもう、すごい。
さらには、ユーザーも様々な事情を持った人たちが想定されます。
こういうことを、考慮した上でみんなが閲覧できるコンテンツを作っていかねば、なんですよね…。

書籍のタイトルで、インクルーシブ(直訳すると『包み込むような/包摂的な』)というワードが出てきているんですが、
まさに、上記にあげたようなバラエティに富んだ閲覧環境/閲覧者たちに対して、インクルーシブなWebサイトを作るための、「多様なユーザーニーズに応えるフロントエンドデザインパターン」がまとめられております。

でも、まだ少ししか読めてない。(ブログ執筆時)

その2 『Inside Frontend』

『Inside Frontend』というフロントエンド界隈のイベントに参加した際に、アクセシビリティ関連の講演があったためです。

Inside Frontend #2 2018.2.11

ちょうど、自分のアクセシビリティ熱が温まりかけていた時だったので、もう火に油状態。もう一気に燃え上がりました。

ちなみに講演は、クラウド会計ソフトを作っておられるfreeeの伊原さんの「freeeのアクセシビリティ、いまとこれから」という内容の話。
Webアクセシビリティというと「できたらやること。」という感じの強いものなんですが、伊原さんは「アクセシビリティで事業に貢献をトライしたい。」という思いで実際に事業に絡めて取り組んでおられるそうです。
Webアクセシビリティの意識を高めるために社内外で取り組んでいることや、どうやってビジネスサイドに必要性を訴えたか、実際に視覚障がいを持つ方へのインタビューからわかったなどの話があり、とても興味深い内容でした!
やっぱり現場の話はいい!
特に、ビジネスサイドに必要性を訴えかけた話が好きでした。

講演内容については、資料と講演の動画が公開されてますのでぜひ見て欲しいです。

freeeのアクセシビリティ、いまとこれから – Google スライド

ちなみに伊原さんは『インクルーシブHTML+CSS&JavaScript』の監訳のおひとりで、他にもこんなご本を出されてます。


『デザイニングWebアクセシビリティ』


『コーディングWebアクセシビリティ』

Webアクセシビリティが悪いとダメなことってあるのか?

「Webアクセシビリティ全然できてないじゃん!なんだよこのサイト(アプリ)ダメじゃん!」なんてことは、今すぐには起きないだろうなと思います。

というのも、多くのWebサイトでWebアクセシビリティを強化することによるメリットがそこまで大きくないためです。
残念なことに負担に見合わないケースが多いという…

(でも、Webのフロントを触ってる人たちは、やりたい気持ちは強いはず…!)

もちろん、ちゃんとWebアクセシビリティに取り組んでいるところもあります!
行政などの公的機関が運営するサイトでは、全ての人が閲覧できる必要性が強いためWebアクセシビリティ確保に取り組んでいるケースが多いですし、
一般のサービスでも、利用者として視覚障害者等の利用がある程度想定される場合には、Webアクセシビリティを意識することが多いようです。

じゃあ、どんなきっかけでWebアクセシビリティに取り組み始める?

これ、本当に重要だなあと思います。

制作陣が「やるぞ!」って声あげても、経営陣が「ノー!」といえば、「一応意識しようね」レベルで止まりがちな領域だと思うので、
そういう場合に会社や、事業、製品として本格的に取り組むためのきっかけ(経営陣や偉い人達を説得するタネ)があると、いいですよね。

例えばこんなきっかけが考えられるはず…。

  1. 社会からの要請
    一番わかりやすいかなあと思います。
    2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」が施行され、その中でWebアクセシビリティ(障害者基本法内では『情報アクセシビリティ』について言及)についても触れられています。
    義務としてではなく努力事項としての法律なんですが、社会として求められていることの根拠としては明確ですね!

    「社会的責任として、守るべきではないでしょうか!?」の一言で、たくさんの味方を得られることでしょう。

  2. 事業可能性
    当てはまるところは限られてくるとは思うんですが、例えば顧客、ユーザーにWebアクセシビリティを必要とする層が多数ある場合。
    伊原さんの話の中でもあったんですが、freeeでWebアクセシビリティに取り組むきっかけになったことの一つが、この理由で、具体的にはユーザーに視覚障害者(はり・灸などの理療院)の事業主が無視できない数存在していたためだそうです。

    確かに、「Webアクセシビリティを疎かにすると、これだけのユーザーの体験が悪化してしまう」なんて分かったら、もうやるしかない!

  3. ユーザーからの要請
    もうひと押し的に…。
    例えば「文字が小さすぎて読めません」だとか「メニューのボタンが動作しません」とかいうユーザーや閲覧環境に依存したクレームを受けるとか。
    いい例が思いつかなかったんですが、「これWebアクセシビリティ強化の必要あるでしょう!」的なクレームが実際に届くと、やらなきゃなと思い始めるきっかけになるんではないでしょうか?

とまあ3つあげてみたんですが、こんな感じのことをメンバーや上司などに伝えればWebアクセシビリティ本格的に取り組もうとする味方が増やせるはず!

まとめ

99%気持ちだけの状態でこんな記事書いてしまい、少し申し訳なく思っているところです。
でも、後悔はない!!

これで、少しでも多くの人にWebアクセシビリティ熱を広げられたら…という思いに尽きます。

そして、熱い気持ちを文章にしてみて発見もありました。
普段の業務の中でも、いろんなブラウザやユーザーを考慮して作らなくてはいけないめんどくささがあり、Webアクセシビリティに取り組むとなるとさらにその負担が大きくなるわけなんですが、
裏を返せばインターネットってどんな環境でもユーザーでも同じコンテンツを閲覧、利用できる可能性を持っているんだよなあと再認識しました。

そしてそんな心の広いインターネットが、私は好きです。

あと、紹介した書籍はまだ積読状態になっているので早めに、読んでしまいたい…。